「子どものうちから、お金のことを学ぶことが大切」
――そんなふうに言われる時代になりました。
そうはいっても、
「具体的に何を教えたらいいの?」
「何歳くらいから始めればいいの?」
「お金の話って、なんだか難しそう……」
そんなふうに感じている方も多いのではないでしょうか。
中学生くらいになると、友達と出かけたり、自分で買い物をしたり、スマホでお金を使ったり。
少しずつ「自分でお金を管理する」場面が増えてきます。だからこそ、中学生以降の金銭教育では、「お金を大切にしよう」と教えるだけではなく、実際にお金を使いながら考える経験を増やしていくことが大切です。
今回は、中学生以降の金銭教育について長期休暇にできることを中心に解説してきます。
中学生以降の金銭教育で大切なこと
金銭教育というと、
「無駄遣いしない」
「貯金する」
「お金は大切」
と教えることをイメージするかもしれません。
もちろんそれも大切なことですが、それだけではありません。
例えば、
「1,000円持っていたら、何に使う?」
と聞いてみる。
欲しいものを買うのか、友達と遊ぶために使うのか、貯めておくのか。そこには、その子なりの「選択」があります。
大切なのは、何が正解かを教えることより、自分で考えて選ぶ経験をすること。
もし失敗したとしても、それが大切な経験値になります。
失敗した後は、「だから言ったでしょ!」ではなく「次はどうする?」と一緒に考える。
これも立派な金銭教育です。

お金の教育その1・自分のお金(お小遣い)を自分で管理させる
お子さんの金銭教育の第一歩としておすすめなのは、やはりお小遣い制です。
お小遣い制をすでに始めているという方なら、夏休みを機会にお小遣いで管理する範囲を広げてみましょう。それに伴ってお小遣いの金額を増やすことになりますが、子ども自身に「お金の責任」を意識させることが大切です。
お小遣い制のポイントはこちらの記事に詳しく書いています♪
お小遣い制をまだ始めていない、
お小遣い制はうまくいかなくてやめてしまった、
ただでさえ無駄遣いばっかりしてるのにお小遣いを増やすなんて無理!
という場合は、まずは長期休暇の間だけ
「この休み期間に自由に使えるお金を○○円渡すよ。どう使うか考えて使ってね」
と、本人に任せてみましょう。
遊びに使うのか、欲しいものを買うのか、貯めておくのか。自分で考えて管理してもらいます。もし早々に使ってしまって、「しまった……」となっても、それが大事な経験。親が見守れる範囲で、小さな失敗を経験しておくことが、将来のお金の管理スキル向上につながります。
くれぐれも足りなくなった分を親が補填したりしないように。
足りなくなった場合はどうするのか、お年玉や誕生日プレゼント分を減額するなり、月々のお小遣いから差し引くなり事前に決めておきましょう。
ちょっとレベルを上げるなら、こ夏休み中を過ごすのに全部でお金はいくら必要か?を自分で申請してもらうのもおすすめです。

帰省中や旅行中限定の特別お小遣いでお金の使い方を学ぶ
たとえ休暇中だけであってもまだお小遣い制はやりたくない、という場合
さらに限定して、帰省中や旅行中だけの「特別お小遣い制」を試してみてください。
旅行や帰省中のレジャー費や、誰にどんなお土産を渡すか、その内容を予算内で考えてもらう。
もっと小さく「今日のおやつ、500円以内で選んで」といったことでもいいので、とにかくお金についての「責任」を持たせましょう。
ここで大切なのは、「安いものを選ばせる」ことではありません。
限られたお金の中で、何を優先するのか。これを自分で考えることです。
お金の使い方には、その人の価値観が表れます。子どもが何を選ぶのか、親にとっても新しい発見があるかもしれません。
お金の教育その2・家族のお出かけ予算を考えてみる
また、旅行やレジャーの予定があるなら、「この旅行、全部でどのくらいお金がかかると思う?」と聞いてみるのもおすすめです。
交通費、宿泊費、食事代、入場料、お土産代……。一緒に考えてみると、「思ったよりお金がかかるんだ!」という発見があるかもしれません。
予算をオーバーしそうだったり、ちょっと高いね!という感想が出たなら、「じゃあ、何を優先する?」と一緒に考えてみる。
これは、まさに家計管理の練習です。お金には限りがある。だからこそ、何に使うかを選ぶ。この感覚を身につけることは、これからの生活にもつながっていきます。

お金の教育その3・キャッシュレスのお金について話してみる
そしてここからは令和の中学生にはとっても大事な話です。それはズバリ、キャッシュレスのお金について。
小学校を卒業して中学生になると、スマートフォンを持つ子どもがぐんと増えます。以前よりも行動範囲がグッと広がり、親が見えないところで使う電子マネーやネットショッピング、ゲーム課金、サブスクなど、まさに「見えないお金」に触れる機会が激増していきます。
だからこそ、
「スマホで払っても、お金を使っていることは同じ」
「無料に見えても、本当に無料とは限らない」
など、身近なところから話しておくことが本当に大切です。
「使っちゃダメ」と禁止するだけではなく、仕組みを知ったうえで、自分で判断できるようにする。これは、デジタル社会を生きていく子どもたちには、とても重要な金銭教育です。
なかなか改まってお金のことを話す時間が取れないという方は、この夏休みを使ってぜひそんな機会を作ってみてください。

金銭教育は「管理してあげる」から「任せてみる」へ
中学生以降は、親が全部管理してあげる時期から、少しずつ本人に任せる時期へ変わっていきます。
とはいえ、いきなり全部を任せる必要はありません。
小さなお金から。
小さな失敗をしながら。
失敗したからといって、お金のことは任せられない!となるのは一番良くないパターンです。
行ったりきたりしながらで良いので、少しずつ任せる範囲を広げていきましょう。
金銭教育は、子どもを「節約上手」にするものではありません。
自分のお金をどう使うかを、自分で考えられる人になる、それが金銭教育です。
長期休暇は、親子でお金について話したり、子どもに任せたりするチャンスです。家族で買い物をしたとき。お出かけの計画を立てるとき。お祭りに行くときに特別なお小遣いを渡すとき。
そんな何気ない場面から、「これって、どう思う?」と話を振ってみる。それだけでも、子どもにとってはとても大切なお金の学びになります。

子どものお金について考えるときには「教育費をいくら準備するか」という「貯める側」の話に目が向きがちですが、親が準備したお金を子どもが将来自分でどう使っていくのか、そこまで考えてみることが大切です。
人生にお金は必ずついてくるもの。「お金を貯めること」だけではなく、「お金を使うスキル」があるかどうかは「幸せに生きる」ためにとても重要になってきます。
親がずっと子どものお金を管理してあげることはできません。だからこそ、今のうちから少しずつ。「してあげる」から「任せてみる」へ。ぜひ、長期休暇をそんな一歩を踏み出すきっかけにしてみてください。
8月もまもなく後半に入りますが、できることはたくさんあります。今回ご紹介した中から、ぜひ「これならできそう!」と思うものをひとつでも、お子さんと一緒にやってみてくださいね。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。


